【作ること】手間暇かけた花見弁当、やっぱり誰かと一緒に食べたい
東京で開花宣言があったころ、こちらではまだ蕾だった桜は4、5日前から一斉に咲き始めた。
お弁当を作って花見に行くことにした。
家を出てすぐのところにも桜は咲いているのだけれど、
少し離れたところまで行くことにした。
時間は人が少ないであろう朝に。
お弁当の内容は、というと
メインはいなり寿司。油揚げに味を付け酢飯を作るところからやった。
おかずに菜の花の胡麻和え、レンコンのきんぴら、玉子焼き、たこさんウインナー。
ある程度は前日に調理しておいたが、玉子焼きはやはり当日だろうと思い、
朝5時30分に起床して、玉子焼きを作り、それぞれを弁当箱代わりのタッパーに詰めた。
身支度を済まして7時前に出発した。
桜が咲いているとはいえ3月の朝は空気がひんやりと肌寒い。
予想通り人の少ない河原を歩き、菜の花と桜が咲き乱れる中、
階段に腰を下ろして弁当を広げる。
うーん、美味しい。
自分で作っていうのもアレだし、家で食べても味は同じなのだが、
外で食べるお弁当は格別美味しくなる気がする。
美味しさを感じる反面、少々の寂しさも。
せっかく時間をかけて作ったものを一緒に食べて、時間を共有してくれる人がいない。
作りたい女と食べたい女(ゆざきさかおみ著)という漫画で
「アートがみる人がいないと成立しないのと同じように、料理も食べる人がいないと成立しない」
という言葉がある。まさにその通りだと作る側として思う。
作ることも食べることも大好きだが、作った物を一緒に誰かに食べてもらう(できれば喜んでもらう)ことが何より好きなのだと改めて感じた一日だった。